顧客体験と従業員体験を同時に
住宅ローン検討フローにおけるDXのデザイン
顧客体験の向上、顧客との長期的な関係性の構築、サービスに活かすための顧客データの獲得、従業員の働き改革など、さまざまな成果が期待されるデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)。昨今、銀行でもDXの導入が求められ始めています。
本プロジェクトでは、クライアントである保険会社と提携する地方銀行を対象に、DX実現に向けた第一歩として、顧客とのタッチポイントのデジタル化を推進しました。顧客の住宅ローン検討体験とその提供プロセスを可視化することで、デジタル化に向けたアクション策定に取り組みました。
ACTANTは、インタビューリサーチ、顧客体験と銀行業務の可視化、課題の分析、トレンドリサーチ、共創ワークショップ、アイデア形成に至る一連のプロセスに並走し、銀行の各部門担当者を巻き込みながら、共創プロジェクトの進行をサポートしました。
- Category
- LifestyleWorkstyle
- Site/Year
- 2019-2020
- Services
- インタビューリサーチ / ブループリント / 共創ワークショップ / ネクストアクションプランニング
Approach
フロントとバックヤードの両視点で
課題を捉え、理想を描く
まずインタビューリサーチを通して、顧客の住宅ローン検討体験を描き出しました。同時に銀行が実施している業務を洗い出し、ブループリントというフローチャートを作成。このマップにもとづいた共創ワークショップで、各ステークホルダーが抱える個々の課題を解釈し、それらをつなぐ上位課題を明らかにしました。
並行して、従業員が思い描く、目指すべき「未来の銀行の役割」を検討。顧客/従業員のデジタル導入促進の施策アイデアを策定しました。
Result
継続的に社内で活用できる
ブループリントと具体的なアクションプラン
本プロジェクトで作成したブループリントは、デザインプロセスを通して発見した新しい情報を追加しながら、常に更新をおこなっていきました。このマップを壁に貼りつけることで、社内メンバーはいつでも情報を閲覧することができ、顧客にとって一番良い体験は何か、現在自分たちが抱えている課題は何かを意識しながら、アイデアの検討/実行を進めることができます。
本プロジェクトで創出されたアイデアは、実施すべき内容を明確化したアクションプランとして具体化。短期/中期/長期ごとのゴールに向けて優先順位をつけたアクションは、その後、短期のものから実行され始めています。
Point
- 銀行内の関連部署・各ステークホルダーを巻き込む共創デザイン
- ブループリント上で、顧客や各部門が抱える課題を多視点から解釈し、上位課題を導くデザインプロセス
- 一連の住宅購入体験(フロント)と銀行側の活動や課題(バックヤード)を視覚化した、ブループリントのビジュアルデザイン