ママたちのココちいいをカタチにしてみたらプロジェクト

子育てや家事など家族のための時間を優先して、自分のための時間をなかなか確保できないママたち。くらしを切り盛りする日々のなかで、「わたし」という自律的な自分でいられる機会はどれくらいあるでしょうか?  「ママたちのココちいいをカタチにしてみたらプロジェクト」は、そんなママたちが、生活のスキマにある時間を効率的に使って、少しの間だけ「わたし」に戻ることのできる「サードプレイス」をデザインするプロジェクトです。


MISSION

子育てや家事など家族のための時間を優先して、自分のための時間をなかなか確保できないママたち。くらしを切り盛りする日々のなかで、「わたし」という自律的な自分でいられる機会はどれくらいあるでしょうか?「ママたちのココちいいをカタチにしてみたらプロジェクト」は、そんなママたちが、生活のスキマにある時間を効率的に使って、少しの間だけ「わたし」に戻ることのできる「サードプレイス」をデザインするプロジェクトです。

「サードプレイス」とは、家でも会社でもない、心地のよい第3の居場所のこと。 プライベートな時間と役割のある時間、その両方の時間がちょうどよいバランスで保たれ、子育て中の女性たちが自分らしさを発揮できる場所とはどんなスペースでしょうか? KDDI総合研究所は、このテーマに基づき、あらたなサービス体験・空間を探究するため、2017年より本プロジェクトを発足させました。「人々が自分自身の生活(ライフ)の課題に気づき、解決(デザイン)してゆく社会」という同研究所が考える未来に向けて、地域で生活する市民と共に考え、価値をつくりだしていく「リビングラボ」の形で開発を試みます。

その活動拠点となるのは、横浜市と東急電鉄が進める「次世代郊外まちづくり」の場、WISE Living Lab(ワイズ リビング ラボ)ACTANTのデザインとファシリテーションによる一連のワークショップを通じて、この場に集うたまプラーザのママたちと共に、あらたな「サードプレイス」のためのリビングラボプロジェクトを展開します。


APPROACH

ママのための「サードプレイス」をデザインする「ママたちのココちいいをカタチにしてみたらプロジェクト」。 リビングラボは、地域に暮らす人々を、デザイナーやエンジニアとは異なる視点をもった「生活の専門家」と捉えて、共に価値を創りだしていく枠組みです。


プロジェクトメンバー|

このサードプレイスづくりにそれぞれの立場から当事者として関わるメンバーが集っています。地域にしっかりと根をおろした場所と文化をつくっていくために、メンバーがもつ多様な視点や価値観を重視しながらアイデアを育てていきます。




特徴|

「ママたちのココちいいをカタチにしてみたらプロジェクト」では、リビングラボの特性を生かして共創を進めるアプローチをとっています。その大きな柱となるのが、以下の2つの仕組みです。

1.参加のしかた
本プロジェクトは、誰でもその場で参加できる「立ち寄りワークショップ」と、コアメンバーによる「集中ワークショップ」から構成されています。不特定多数の参加者による短時間集中型のプロセスと、コアメンバーによる継続的なプロセスを交互に積み重ねることによって、ママたちの考えや評価を広く掬いあげ、より密度の高いアイデアへ収斂させていきます。

2.チームの一員としての役割
デザインからプロトタイピング、評価に至る一連のサイクルを、すべてママたちと共に進めます。単なるモニターとしてではなく、開発のコラボレーターとして対等にデザインに参加いただくことで、地域に根ざした、ママたちにとってリアリティのあるアイデアを掘りさげていきます。


PROCESS

たまプラーザ周辺在住のママさんたちと一緒に、リサーチやワークショップを繰り返しながらアイデアを検討しています。 プロジェクトの中心となるメンバー以外にも地域のママさんからの声を集めながら、 ママたちがココちいい空間とはどんなカタチか、実現に向けてみんなで試行錯誤しながら進めています。


2017年|

リビングラボの実施に向けて、地域住民の皆さんと行うためのワークショップやその設えの検討を行いました。

プレワークショップの開催

ワークショップで使用するツールおよびプロセスを検証

ワークショップの環境づくり

Opendeskを利用した可動的・仮設的な空間の設えを検討



2018年|

ママさんたちと一緒に、リサーチを繰り返しながら「ママたちのココチいい空間」のアイデアを出しました。

  • 2月16日
  • キックオフWS

    「子育てママの場を考える」をテーマに、ママたちと座談会を開催。 レゴブロックを使用し、ママの日常の中のモヤモヤや理想の空間などをヒアリングしました。

  • 2月25日
  • 第1回立ち寄りWS

    地域のママたちが、だれでもその場で参加できるオープンな形式のワークショップを開催。 キックオフWS同様、地域のママたちに理想の空間をヒアリングしました。

  • 3月23日
  • 第1回集中WS

    地域のママさんを含むコアメンバーでのアイディエーションワークショップを開催。 リサーチの結果をもとに、ママたちのための「サードプレイス」のカタチを検討しました。

  • 4月10日
  • 第2回集中WS

    コアメンバーでの、2回目のアイディエーションワークショップを開催。 アイデアを更にブラッシュアップさせるため、カタチのデザインも含めて検討しました。

  • 5月11日〜5月31日
  • 第2回立ち寄りWS(展示)

    PEOPLE WISE CAFEのまち模型を使用し、地域のママたちの意見を展示形式で募集中。 アイデアを模型のカタチに落とし込み、更なるブラッシュアップのための評価を得ます。

  • 5月25日
  • 第4回集中WS

    展示へのフィードバックを元に「ママのためのサードプレイス」とはどんな場であるべきかを統括するワークショップを開催。3つのアイデアを1つに絞り込み、振り返りを行いました。



2019年|

アイデアを具体的なカタチにするため、コアメンバーのママさんたちとプロトタイプの実施を行なっています。

  • 6月19日
  • プロジェクトキックオフMTG

    コアメンバーのママさん達と一緒に、プロジェクトキックオフミーティングを実施。活動報告会に向けて、昨年度の振り返りとアイディエーションWSの仕組みづくりを構想しました。

  • 6月21日
  • 2018年活動報告会

    地域のママさん達と一緒に、ママここプロジェクトの2018年の活動報告会を開催。今までの活動で抽出されたポイントを振り返り、WSでアイデアのさらなる発展を検討しました。

  • 7月2日
  • アイディエーションWS

    コアメンバーによる、アイディエーションWSを実施。引き続き「料理」をテーマにそれぞれが考えてきたアイデアを、より実現可能なかたちに発展させ、アイデアを絞り込みました。

  • 7月19日
  • アイデア決定WS

    アイデアからプロトタイプの方向性を検討。事例リサーチを元に前回絞り込んだアイデアをブラッシュアップし、実際にプロトタイプするアイデアを『シェア冷蔵庫』に決定しました。

  • 8月9日 - 9月19日
  • プロトタイプ準備MTG

    プロトタイプの実施に向けて、より具体的な仕組みやカタチを検討する3回のミーティングを実施。内容だけでなく、参加のためのルールや運営方法なども細かく話し合いました。

  • 9月26 - 28日
  • プロトタイプ実施

    『シェア冷蔵庫』のアイデアを実際に実験するイベントを開催します! おもしろそう!と感じたママさん、ママたちを支えたい地域の皆さん、ぜひ実験にご参加ください。




OUTPUT

シェア冷蔵庫マニュアル|

“ママたちのココちいい空間”をカタチにすべく、地域のママたちの声を集めて生まれた「シェア冷蔵庫」。
余った食材を地域の人とシェアするコミュニティスペースとして、2019年にWISE Living Lab(ワイズリビングラボ)にてプロトタイプを実施。その成果を、運営マニュアル「みんなではじめよう シェア冷蔵庫」にまとめました。

ダウンロードはこちら

※本マニュアルはクリエイティブ・コモンズ表示-非営利-継承4.0国際ライセンスで公開しています。