「製品」から「サービス」への旅
本書はデザインの学位を持たない駆け出しのアントレプレナーやビジネスリーダーに、デザイン思考とサービスデザインを統合するやりかたを学んでもらいます。持続的でのぞましい利益をあげる新サービスをスタートアップするため、開発サイクルの促進化を目指す実践ガイドです。
第一部では、テニーがなぜスタートアップを目指す人たちとアントレプレナーは、わたしたちが前世紀に開発した「作って、売る」という産業の論理から離れる必要があるのか調査します。話をすすめるにあたり、彼は「学ぶ、使う、記憶する」という新サービス志向の考え方を読者に提案します。また、産業社会が直面している課題や、人間中心のサービス志向の組み合わせは新規事業や既存のビジネスに転換をもたらすカギになりえるか、ということを議論しています。
第二部で、テニーはMVS(有益最小限の(価値のある)サービス)モデルへのジャーニーにあなたをお連れします。このモデルはデザイン思考を「リーン・スタートアップ」のようなアジャイルな開発サイクルへまとめあげます。リーンの科学的なアプローチのなかで、わたしたちはサービス・イノベーションを育む価値観をもつ必要があります。読者はここで、デザインを使いこなすためのツールや方法論、そして実践について学ぶことになるでしょう。
目次
- 謝辞
- 序文
- Part 1 コンセプト
- 第1章 思考、デザインについての考え
- 第2章 1908年にはなかったのか?
- 第3章 サービスとは何か? 新しいロジック
- 第4章 製品はアバターである
- 第5章 なぜサービスデザインなのか/li>
- 第6章 可視性の鏡
- 第7章 プロセスからジャーニーへ
- 第8章 初心者のためのリーン・スタートアップ・プロセス
- 第9章 なぜリーン・スタートアップなのか?
- 第10章 MVPは常に後から
- Part 2 MVSモデル
- 第11章 デザイナーでない人のためのデザインプロセス
- 第12章 サービスをありがとう、MVP。ようこそ、MVS
- 第13章 大企業内のMVS
- 第14章 MVSの構造
- ヒューマナイズ::プロジェクション
- ヒューマナイズ::パースペクティブ
- クリスタライズ::プレイグラウンド
- クリスタライズ::ポリッシュオフ
- 解説/武山政直
『サービス・スタートアップ──イノベーションを加速するサービスデザインのアプローチ』
テニー・ピニェイロ 著/武山政直 監訳
出版社:早川書房
発売日:2015.11.15
定価:2,700円(税込)/2,430円(Kindle版・税込)
ISBNコード:978-4-15-209574-9